【書評1】働き方5.0 落合陽一

 やりたいことを模索している人にとって、この本は今の時代にあったヒントを与えてくれると思います。特に日本の大企業で消耗して人生を終わりたくないと考えている若者には、興味深い内容でしょう。この本はこれからの時代に求められる専門性と独自性を持つことの大切さを教えてくれます。加えて、来るAI時代を生き抜くために必須となる人間にしか持ち得ない「モチベーション」の意義について詳しく解説している点が参考になるでしょう。起業を目指している人にとっても、IT企業と従来の企業との大きな違いである、物理的なリソース(資源)をほどんど必要とせず、必要な資本は「人間」=「脳」だけという、本質を突いた指摘などがIT業界への理解を深めるのに役立つのではないかと思いました。私にとって特に印象深かったのは、自分自身の価値を認める強い「信念」を持たなければならないという著者のメッセージです。自分自身を肯定して、己の価値基準を持つという投げかけが深く刺さりました。これからは独自の専門性を持つスペシャリストの時代です。自分が解決すべき小さな課題を見つけ、それを解決していくための専門性を身につけることが非常に大切となります。日本の1億人ではなく、世界の70億人を対象とすれば、どんなニッチな問題でも、その解決が社会にとって大きな価値を生むことができるしょう。一人ひとりが行動することで、私たちが世界を変えられると著者は説いています。人生を後押ししてくれるオススメの1冊です! 

働き方5.0~これからの世界をつくる仲間たちへ~(小学館新書)

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 大手証券会社の東京オフィス→香港→パリ→サンフランシスコオフィスで法人営業→サンフランシスコで脱サラし、開業した飲食店が繁盛店に→コロナショックで日本に撤退→Web制作とデザインの勉強を始める。→飲食店向けに特化したサブスク型のホームページ制作サービスを立ち上げ。